虹の始まる場所を探したんだよ。
そこに君がいたんだよ。
涙がポロポロ落ちていて、
その水が乱反射して、僕には虹に見えていたんだよ。
でも、
頼むから虹になんてならないで。
僕はその涙の方がよっぽどに美しいから。
頼むから空になんてあがらないで。
僕には空をきるほどの両の腕はもっていないから。
光の世界では、白は黒よりもたくさんの色をもてるから、息がしやすいかもしれないね。
でも猫のままじゃないと僕が撫でられないじゃないか。
だから、きみが虹になると言うなら、私はもう一生空を見上げない。
光って消えるただそれだけと知りながらそばにいてください。